比較眼科研究
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第3回談話会
ラットの網膜変性に関する眼科学的および病理学的研究
工藤 悟板橋 正文竹原 孝一田島 正典
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1984 年 3 巻 p. 17-21

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抄録

老齢Fischer 344ラットの雄・雌各208匹計832眼球を眼科学的および病理学的に検索した。眼科学的検査では83~109週齢ラットに種々の自然発生眼病変が出現した。自然発生網膜変性は雄2.4および雌2.5%に観察された。自然発生網膜変性は光受容体細胞層の消失およびmicrocystoid形成からなっていた。自然発生網膜変性との比較を目的として白内障に付随する網膜病変を検索した。この場合には光受容体細胞の消失,microcystoid形成,褶曲形成,星状膠細胞および色素上皮細胞増加が網膜にみられた。さらに強膜の病変および視神経の萎縮がしばしば観察された。

各齢の網膜の厚さおよび構築細胞層を形成する細胞数を計測した。加齢に伴い光受容体細胞数および光受容体細胞層の厚さは減少した。Fischer 344ラットの自然発生網膜変性と加齢との間には密接な関係があった。

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© 1984 Japanese Society of Comparative and Veterinary Ophthalmology
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