2018 年 2 巻 4 号 p. 347-352
この論文では、2011年より7年目を迎えた日本災害DIGITALアーカイブ(JDA)の進化を紹介すると同時に、日本災害DIGITALアーカイブが進めてきた、連携・参加型デジタルアーカイブの意義と、災害デジタルアーカイブ全般の発展への役割を議論する。独自に開発してきた利用者の参加を促す機能を説明しながら、現在の利活用促進へのアウトリーチ活動の経過報告と幾つかの実証例を紹介し、デジタル災害資料の利用価値を産む、参加型アーカイブの形を提案する。また、日本国外の日本災害アーカイブとしての独自の視点で得た、震災後急激に発展した国内でのデジタルアーカブズ分野の共通課題と、デジタルアーカイブ学会への展望を論ずる。