デジタルアーカイブ学会誌
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デジタルアーカイブ学会学会賞
特集:第3回研究大会
特集:デジタルアーカイブの可視化
  • 渡邉 英徳
    2019 年 3 巻 3 号 p. 292-294
    発行日: 2019/06/24
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス

    「デジタルアーカイブと可視化」についての事例は,必ずしも共通のデザイン指針に沿っているとは限らず,勃興するテクノロジーから創発する,多種多様なクリエイターの創意によって次々に生み出され,進化し続けている。本特集ではこうした現状を「可視化」するために,研究者による公共データアーカイブの可視化,デザイナーによる大学図書館のデータの可視化,企業内研究者らによるビッグデータの可視化,高校生チームによる被爆前後の広島のVRコンテンツ,そして筆者と高校生のコラボレーションによる,AIを活用した白黒写真データのカラー化実践を紹介する。

  • 北本 朝展
    2019 年 3 巻 3 号 p. 295-299
    発行日: 2019/06/24
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス

    エレクトリカル・ジャパンは、日本を中心に電力データを収集・統合・可視化するウェブサイトであり、消えゆくデータを保全して長期的かつ網羅的なデータベースを構築する役割を果たしている。まず可視化手法を把握型可視化、魅力型可視化、洞察型可視化の3つに分類し、エレクトリカル・ジャパンが洞察型可視化から状況認識、データジャーナリズムへという方向を目指すことを論じる。次に可視化のケーススタディとして、電力使用状況、発電所マップ、電力統計「見える化」の3つを取り上げ、可視化で重視したポイントを説明する。最後に、データ収集から統合、可視化に至るワークフローを説明し、公共データの公開に関する課題を取り上げる。

  • ブラン スティーベン
    2019 年 3 巻 3 号 p. 300-305
    発行日: 2019/06/24
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス

    図書館は,物理的・デジタルの書庫としてのみならず,さらに別の役割を果たすアーカイブズとしても機能している。すなわち,蔵書,利用者の行動,そしてそれらに関わるすべてのデータのアーカイブズである。しかし,この機能は,図書館自身と利用者の双方からしばしば見過ごされている。こうしたデータ・アーカイブズの可視化は,教育・研究の両面において,コミュニケーション,分析,教育のための媒体として利用可能であり,教育と学習における図書館の役割を再考するための,新しい枠組みを提供する。本稿では,ノースイースタン大学図書館において作成された視覚化プロジェクトをケーススタディとして,図書館におけるデータ視覚化の活用について報告する。そしてこれらのプロジェクトが,教育・研究における図書館の機能を再文脈化するために,どのように活用されてきたのかについて議論する。

  • 長谷川 勝志
    2019 年 3 巻 3 号 p. 306-310
    発行日: 2019/06/24
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス

    歴史継承の新しい方法として最新技術であるヴァーチャルリアリティを活用したコンテンツ製作を行ってきた。仮想空間ではコンピュータグラフィックスとプログラミングによりどのような世界も作り出すことができる。私たちはこの技術を活用し原爆投下前後の広島を復元した。1945年8月6日、あの日の体験が可能なこのコンテンツはモダンな建物が立ち並ぶどこか懐かしい街並みから投下後の焼け野原まで、地獄と化した広島の疑似体験が可能である。遠い日の出来事を体験を通し身近に感じることができるこのコンテンツは新らたな平和継承の手法として有用であると考える。

  • 有本 昂平, 髙田 百合奈
    2019 年 3 巻 3 号 p. 311-316
    発行日: 2019/06/24
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス

    企業間取引ネットワークの構造は、インフラ事情によるサプライチェーンの効率化やリスクの増減に影響を与える。また政策立案を実施する場では、リスク軽減やステークホルダー間の合意形成のため、エビデンスに基づく意思決定のアプローチが求められる。そこで近年、企業活動を測るデータとして、信用調査報告書のデータから構築された企業ビッグデータが注目されている。本稿では、信用調査報告書をビッグデータとしてアーカイブするまでの経緯と、そのデータから企業間取引ネットワーク構造の可視化を試みた実践例についていくつか報告したい。

  • 渡邉 英徳, 庭田 杏珠
    2019 年 3 巻 3 号 p. 317-323
    発行日: 2019/06/24
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス

    本稿では、デジタルアーカイブ/社会に“ストック”されていた白黒写真をAI技術でカラー化し、ソーシャルメディア/実空間に“フロー”を生成する活動について報告する。被写体が備えていたはずの色彩を可視化することによって、白黒写真の凍りついた印象が解かされ、鑑賞者は、写し込まれているできごとをイメージしやすくなる。このことは、過去のできごとと現在の日常との心理的な距離を近づけ、対話を誘発する。こうして生成された“フロー”においては、活発なコミュニケーションが創発し、情報の価値が高められる。この方法は、貴重な資料とできごとの記憶を、未来に継承するための一助となり得る。

特集:著作権延長問題シンポジウム
研究論文
  • 石田 惣, 中田 兼介, 西 浩孝, 藪田 慎司
    2019 年 3 巻 3 号 p. 334-344
    発行日: 2019/06/24
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス

    生物研究者が撮影した動画を収集し、利用公開するアーカイブを運用する上で起こり得る課題を抽出するため、アーカイブに対する研究者のニーズ、対象データの潜在量や記録媒体、データ提供者が認容できる利用条件等について研究者にアンケート調査を行った。教育目的での利用可能性には提供者・利用者双方の立場のニーズがある。課題として、・デジタル化により増大する動画量への対応、・レガシー媒体への対応、・ウェブ公開や営利利用、目的を問わない利用に提供者側の抵抗感があり、アーカイブやオープンサイエンスの意義について理解を求める必要性、・データの利用時の編集の是非、・データのウェブ公開可否の判断基準、等が見出された。

事例/調査報告
  • 中江 雅典, 細矢 剛
    2019 年 3 巻 3 号 p. 345-349
    発行日: 2019/06/24
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス

    日本国内における自然史標本コレクションの電子化の進捗状況を把握するためのアンケート調査を行った。その結果、節足動物、維管束植物および魚類のコレクション規模が大きいこと、藻類、無脊椎動物化石および鳥類コレクションで電子化の進捗率が相対的に高いこと、標本の画像化はどの分類群のコレクションでも進捗率が低いことが明らかとなった。また、多くの機関がコレクション全体を徐々に電子化させる方針であるが、電子化の作業は主に非常勤職員が担い、職員の時間がなく、資金もなく、必要作業量が膨大であるため、電子化の遂行に苦労しているとの傾向・状況が明らかとなった。

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