2021 年 5 巻 4 号 p. 219-221
オーラルヒストリーは、何らかの体験をした人に聞き取りをした口述記録である。体験者の一人語りではなく、聞き手との共同作業で生まれ、その記録はアーカイブとして未来に伝えられる。また、それらは様々に使われる。オーラルヒストリーという概念は、口述記録そのものにとどまらず、利活用も含むと考えて良いだろう。聞き取りによる口述記録は古くから作られてきたが、デジタルアーカイブとして整備が進めば、誰もがどこからでもアクセスでき利活用の幅は一気に広がる。今回の特集ではオーラルヒストリーの様々な可能性とデジタルアーカイブとの関わりで見ていく。