2024 年 8 巻 3 号 p. 111-114
組織や分野を横断してのデータの検索や二次利用の促進において統一的なメタデータの整備は重要である。しかし、その配信基盤であるデータカタログにおいては、分散運用が主流となる一方、連携の要となるメタデータの品質が低く、担い手であるデータキュレーターも不足している。ここで、整備率が高い説明文・タイトルといった基本属性から横断検索に必要なメタデータを自動生成することができれば、これらの課題の解決につながる。この報告では筆者らが2023年に発表した生成AIを応用したメタデータ生成に関する2つの研究を紹介し、LLMを利用した基本的な情報抽出およびLLMと知識グラフを併用したメタデータ補完について、その可能性と課題を明らかにする。