2007 年 17 巻 4 号 p. 295-304
2000年鳥取県西部地震では, 賀祥ダムの基礎部の地震計において最大加速度531 Galが, 堤頂部で2051 Galが観測され, この記録は国内で最大級となるものである。この地震計の感震器はNS, EW方向に設置していると報告されていたが, その後の調査で方向が少しずれていることがわかった。本報告では, 現地調査でそのずれた方向を確認し, 強震記録を正確な方向に修正するとともに, 賀祥ダムの堤体の応答特性を再評価した。また, 堤体を再調査し, 今後の地震直後の臨時点検の留意箇所を示した。