沖縄本島の羽地ダム貯水池において,DAS(Dam Air-energy System)で生産された大量の圧縮空気を用いて,気泡噴流で生じる広域水平密度流の流量を現地データより評価した。1カ月に数回の水温,DOの鉛直分布の現地測定を2カ年の受熱期に行い,複合的な観点から広域密度流の形態と流量を評価した。気泡吐出水深18m,最大吐出空気量0.16Nm3/s(9,700NL/min.)の条件で,約7m3/sの中層密度流が生じていると推定された。先行知見と得られた結果に基づき,吐出水深,空気量および密度成層強度を用いて水平密度流の流量を推定する経験式を提案した。