2020 年 30 巻 2 号 p. 159-168
新桂沢ダム堤体建設工事は,幾春別川総合開発事業の一環として,約60年前に建設された北海道初の多目的ダムである桂沢ダムを,ダム軸を同じくして11.9m嵩上げする工事である。ダム高を1.2倍にすることにより貯水池の総貯水容量が1.6倍となる効率の良いダム再開発である。直轄ダムでは初となる同軸嵩上げを,冬期の5カ月が打設休止となる北海道において約2年で打設した。原石採取・骨材製造を含めたコンクリート打設実績と嵩上げダム施工上の特徴について報告する。