2025 年 35 巻 2 号 p. 233-242
成瀬ダムは台形CSG型式のダムであり,堤体材料の一部であるコンクリート骨材とCSG材を同一の山から採取している。近年,ダム建設においては骨材又はCSG材となる原石母材の採取率向上が求められている。さらにCSG材は,現地発生材であるCSG母材を破砕のみで製造するため,品質のばらつきが大きく,製造時は室内試験による材料特性の監視が必要不可欠である。そのため画像解析とRI水分計を用いて製造した破砕材の粒度と表面水量を連続的に監視するシステムを原石山破砕材に適用した。本稿では,原石母材の採取率向上のため採用したダム原石採取管理システム,白斑量画像解析システム,簡易迅速評価法およびCSG材の粒度・水分量連続監視システムの概要と適用結果を示す。