抄録
コンクリート骨材やフィルダム材料の有効利用は, コスト縮減や原石山の環境保全の面からも重要であり, 使用可能な材料の品質基準や判定方法など検討すべき課題も多い。とくに, 採取場での岩石材料の判定には個人差が生じやすく, 合理的で迅速な判定方法の確立が望まれている。ここで記述するフィルダムの原石山では指標として, 比重, 吸水率, 粒度, ポイントロード (点載荷圧裂引張試験) などに着目し, 材料判別を行った。比重, 吸水率については, 煮沸による急速試験方法の検討を行うとともに, 粒度についても簡易法を用いて算出し材料判別に利用した。また, ポイントロードについては岩石材料の強度を直接示す指標と考えられるので種々の試験を行ったが, これらの指標について検討を加え独自の判別システムを開発し, 実用化した。