ダム工学
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差圧測定による浮遊砂濃度計測システムの開発
角 哲也森田 佐一郎越智 隆志小宮 秀昭
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2001 年 11 巻 3 号 p. 211-218

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抄録
河川やダム貯水池における浮遊砂濃度の観測には, 一般に濁度計による連続観測と採水分析が併用されているが, 濁度計は光学的手法であることから長期安定性や高濃度測定に課題があり, 一方, 採水分析は, 手間がかかる上に小流域では短時間で到達する洪水ピークを逃さずに採水を行うことが難しいのが現状である。そこで, 浮遊砂濃度の新しい計測法として, 差圧計によって流体中の密度を直接測定する手法を開発した。この手法は, 連続測定が可能なことと, 差圧計測による流体密度の直接測定により, 高濃度計測可能であることを特徴としている。これまでに, 試作機による室内実験および実際のダム貯水池を対象としたフィールド試験を行い, 十分な精度と信頼性を有する計測手法であることを確認した。
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© 一般社団法人ダム工学会
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