日本歯科理工学会誌
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原著
歯科矯正用アライナーの2層構造が歯の移動に与える影響
横井 由紀子小島 之夫
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2025 年 44 巻 2 号 p. 89-96

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抄録

本研究の目的は,外面が硬く内面が軟らかい2層構造アライナーが歯の移動に与える効果を調べることである.上顎左右の中切歯を遠心へ歯体移動させる場合を有限要素法によってシミュレーションした.1層アライナーでは厚さを0.5 mmあるいは0.3 mmとし,ヤング率を1000 MPaとした.2層アライナーでは外層の厚さとヤング率を0.25 mmと1000 MPa,内層の厚さとヤング率を0.25 mmと100 MPaとした.すべてのアライナーにおいて,アライナー装着後,歯が傾斜して歯冠が目標位置まで移動した.その後,時間の経過に伴って歯が整直して歯体移動に近づいた.2層アライナーでは,0.5 mmの1層アライナーより剛性が低下したことによって歯の整直が遅くなった.1層アライナーの厚さを0.3 mmにすると,2層アライナーと剛性が同じになり,歯の移動状態も同じになった.今回の計算モデルでは,アライナーを2層にしたことの効果はなかった.

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© 2025 一般社団法人 日本歯科理工学会
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