日本透析医学会雑誌
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症例報告
維持血液透析患者における, 腹痛を契機にCTにて門脈ガスが認められた2例
高山 東仁安東 豊棟方 哲松寺 亮二見 夏子大森 弘基飯尾 健一郎
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2014 年 47 巻 7 号 p. 459-465

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抄録

 症例1 : 50歳代, 男性. 昭和56年原疾患不明の慢性腎不全に対し血液透析導入, 平成7年腎移植に伴い透析離脱, 平成16年8月頃移植腎機能低下に伴い血液透析再導入. 平成20年8月労作時呼吸困難, 心窩部痛出現したため, その精査目的に入院. CT施行し, 門脈ガスを認め腸管の虚血が疑われた. 外科的治療待機中に死亡. 症例2 : 70歳代, 男性. 昭和63年慢性糸球体腎炎による慢性腎不全に対し腹膜透析導入, 平成4年血液透析に移行. 平成14年に生体弁による大動脈弁置換術施行. 平成20年労作時呼吸困難, 血液透析中血圧低下による除水困難あり入院. 重症大動脈弁狭窄症を認め, 弁膜症悪化による心不全急性増悪と診断. 入院後カルベジロール導入. 労作時呼吸困難は改善したが, 心機能は改善せず. 透析中に突然の腹痛出現, CTにて門脈ガスを認め腸管虚血が疑われ緊急手術にて壊死した腸管を切除したが, 4日後死亡. 門脈ガス血症は比較的まれな疾患であり, 両症例とも20年来の血液透析施行歴と著明な左心機能低下を呈していた. 文献的考察を加え報告する.

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© 2014 一般社団法人 日本透析医学会
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