2020 年 53 巻 2 号 p. 53-59
【目的】スチール症候群 (DASS) の検査は手指上腕血圧比 (DBI) が確立されているが, わが国ではほとんど実施されておらず, 皮膚灌流圧 (SPP) による報告が多い. 今回, DASSに対するDBIとSPPを比較した. 【方法】内シャントを有する患者119名を対象とした. DASSの有無で分類し, 診断能力をROC分析により比較した. 次にDASSを軽症例と重症例に分類し, 判別能力をROC分析により比較した. 【結果】対象症例の内訳はDASSなし51名 (108指), DASSあり68名 (130指) であった. DASS診断におけるDBI, SPPのカットオフ値は0.67, 61mmHgであり, 軽症例と重症例の判別におけるカットオフ値は0.51, 30mmHgであった. DASSの診断および重症度の判別はDBIよりSPPのほうが有意に優れていた. 【結語】DASSの検査法として, DBIよりSPPのほうが優れていることが示唆された.