日本透析療法学会雑誌
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維持透析患者におけるcolony forming unit-erythroid (CFU-E) 形成とguanidine化合物の検討
平松 侃坂 宗久田中 宣道本宮 善恢平尾 佳彦岡島 英五郎
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1992 年 25 巻 10 号 p. 1139-1142

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抄録
GCによる造血能抑制効果を評価するために, G, MG, GSAの血清レベルを維持透析患者血漿の内因性エリスロポエチン濃度当りのcolony forming unit-erythroid数と比較した.
各GCはHPLCによって測定され, Gは2.17±0.63nmol/ml, MGは4.93±1.71nmol/ml, GSAは14.48±4.26nmol/mlと上昇を認めた.
CFU-E数はfetal mouse liver cell培養法で算定し, 血漿EPO濃度はradioimmunoassay (RIA) 法により測定した.
CFU-E形成数は各患者で確認されたCFU-E数を同一血漿中のEPO濃度の常用対数値で補正し, 正常値194.9±4.7/3×103個と比べ, 68.5±8.36/3×103個と低値であった.
血漿GC濃度とCFU-E/log [EPO] ではGSA, MGについて弱いながらも負の相関傾向が認められたが, 有意な結果とはいえず, 今回の研究ではGCが維持透析患者の造血能抑制効果を有するか否かについて結論は得られなかった.
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© 社団法人 日本透析医学会
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