日本透析医学会雑誌
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透析患者の骨病変診断におけるCT 3次元表面再構成法 (3D-CT) の有用性〔第1報〕
藤森 明内藤 秀宗宮崎 哲夫長坂 肇吾妻 眞幸橋本 幸枝堀川 聖三郎
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1994 年 27 巻 2 号 p. 101-104

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抄録

GE社製HiLight Advantage型CTを用いて3次元立体画像による透析患者の骨病変の検討を行った. このシステムでは3次元立体画像を回転させたり不要部分を削除することが可能で, 股関節や脊椎等の複雑な部分の骨病変診断には特に有用であると思われた. 実際, 大腿骨頭および骨盤へのアミロイド沈着や, 骨盤の小骨折を非常に分かり易く描出することが可能であった. また, 骨量減少のため骨表面が不整になっている様子も明瞭に描出された. 透析患者には腎性骨異栄養症やアミロイドの骨沈着といった骨合併症が問題となることが多く, 3D-CTを応用することでより正確な骨病変の診断が可能になるものと考えられた.

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