本稿は、音楽科の授業にデジタルツールを取り入れることによる授業方法の変容の可能性について提案するものである。
音楽科の授業にデジタルツールを取り入れることで、伴奏などの従来教師が担っていた役割を機器に任せることができ、「指導的」であった教師が「共同的」な存在になり得ると考えられる。また、音楽の授業は個が見えにくいと言われているが、一人一台タブレット端末を使用することが可能になれば一人ひとりの学習の状況に合わせた指導も可能になり、新たな授業方法の可能性が生まれてくると考えられる。音楽と機器は比較的相性が良いため、デジタル教科書ならではの特質を活かした授業方法には様々な可能性が考えられる。