2019 年 39 巻 2 号 p. 122-127
【目的】ホットバルーンアブレーション(hot balloon ablation:HBA)では,食道温上昇による合併症を回避するために,冷水を用いた食道冷却を行っている.2016年4月~12月(前期128例)から2017年1月~2月(後期33例)までの期間で,HBAを行った計161症例の実際の手技と注意点を検討した.【方法】食道温計はサクションチューブ10mm先から温度センサーを出し,食道温39.0℃到達点で冷水を注入,食道冷却を行った.前期128例中6例で誤嚥症例を経験した.その後冷却水出口を気管入口部からできる限り離し,バルーンの上縁に食道温計一番手前のセンサーがくるように微調整し,頭位挙上を徹底した.【結果】非誤嚥患者と誤嚥患者の食道冷却水注入量は203±120ml/179±98ml(p=0.65),吸引量172±98ml/143±81ml(p=0.52)とバランス30±49ml/35±23ml(p=0.82),と各々有意差は見られなかった.上記改善策施行以降の後期では,誤嚥する患者は消失した(0/33例).【結論】食道冷却法では,冷却水のin/out管理,食道センサーの位置の微調整,肩枕の挿入により,誤嚥の予防が可能である.