心電図
Online ISSN : 1884-2437
Print ISSN : 0285-1660
ISSN-L : 0285-1660
3.急性心筋虚血時の心室性不整脈発生機序
―心筋間質K+, H+イオン動態よりの検討―
渡辺 一郎, 斎藤 穎, 小沢 友紀雄, Leonard S Gettes
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 11 巻 2 号 p. 151-157

詳細
抄録
急性心筋虚血初期における心室性不整脈発生機序を虚血心筋間質K+ (K+e) , H+ (pHe) イオン動態より検討した. (1) 豚を用い, LADを50分間隔で5回, 10分間結紮 (C1~C5) すると, K+e上昇はC1が最も低く, C3以降はK+e上昇は同程度であった.一方, pHeはC1よりC5まで連続的にpHe低下の程度が減弱した.心筋内伝導時間 (CT) は結紮回数を増すに従い伝導遅延が増大した. (2) 虚血中心部 (CZ) , 辺縁部 (BZ) のK+電極の不関電極より単極直流心電図を記録し, TQ変位とK+平衡電位の相関を経時的にみると, 冠結紮5分までは良好であったが, 5分以降, 相関は悪くなった.3回目以降の冠結紮中にVfが発生した場合, その直前の結紮とK+eの平均値は変わりなかったが, K+eのばらつき (平均誤差) はVfを生じた結紮時には大きかった. (3) 4回目の結紮前にisoproterenolを投与すると虚血心筋内伝導遅延は改善し, 一方, propranololを投与すると伝導遅延は増悪した.
著者関連情報
© 一般社団法人日本不整脈心電学会
前の記事 次の記事
feedback
Top