心電図
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発熱によりST上昇が顕在化したBrugada型心電図の3症例
河田 宏三田村 秀雄長谷川 祐庄司 容子平田 直己國廣 崇中川 晋宇井 進
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2008 年 28 巻 4 号 p. 275-282

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抄録

Brugada症候群は器質的心疾患がないにもかかわらず, 致死的心室性不整脈を起こすことで知られるが, その特徴的な前胸部誘導V1~V3のST上昇は種々の刺激によって変動する.今回, われわれは発熱によりST上昇が顕在化したBrugada型心電図を有する症例を3例経験した.3例のうち2例はウイルス性上気道感染を契機とした発熱で, 1例は蜂窩織炎が原因であった.STは体温の上昇とともに上昇し, 解熱とともに回復したため, ST上昇の程度と体温の上昇の程度の関連性が示唆された, これらの所見はBrugada型心電図を示す症例におけるチヤネル異常が体温依存性に変動することを示すとともに, 発熱の程度によっては致死性心室性不整脈が誘発される可能性も示唆される.発熱によってBrugada型心電図を示す症例では, 原因にかかわらず, 速やかな解熱がすすめられる.

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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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