日本環境感染学会誌
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病棟・月別抗菌薬使用密度と使用日数に関連するClostridium difficile感染症:3 年間の研究
吉田 順一菊池 哲也浅野 郁代植野 孝子
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2016 年 31 巻 2 号 p. 92-99

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抄録
Clostridium difficile感染症(CDI)における抗菌薬使用密度(AUD)の影響を見ることを目的とした.
 毎月の病棟データに3年間の経静脈抗菌薬の AUD を含めた.
 総計129人のCDI患者における多変量解析を行い,小児・産科病棟(オッズ比[95%信頼区間],0.119[0.024-0.585]; p=0.009), AUDでcefazolin(0.377[0.207-0.687]; p=0.001), flomoxef(0.531[0.294-0.961]; p=0.036),及び ceftazidime(2.038[1.072-3.874]; p=0.030)が有意だった.
 CDIのリスクがあるAUDについて今後の研究が待たれる.
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© 2016 一般社団法人 日本環境感染学会
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