日本環境感染学会誌
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総説
手指衛生の直接的モニタリング:「手指衛生の5つの瞬間」と「直接観察法」の理解と実践を目指して
鈴木 由美
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2024 年 39 巻 5 号 p. 155-162

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抄録

手指衛生モニタリングは,医療関連感染対策のプロセスサーベイランスとして広く行われているが,評価対象が人の行動であるため単一の方法でモニタリングするのは難しい.そのため,世界保健機関(World Health Organization:以下WHO)が提唱する手指衛生多角的戦略では手指消毒剤消費量調査と直接観察法を併用することが推奨されている.同戦略を中心となって構築したジュネーブ大スタッフによる手指衛生指導者育成セミナー(Train-the-Trainers in hand hygiene:以下TTT)が日本でも開催され,その参加者たちがその後TTT-Japanとして同セミナーを継続している.他にもMy Five Moments of Hand Hygiene:手指衛生の「5つの瞬間」や直接観察法が理解しやすくなるような日本語教育ツールも作成中であり,前述の戦略実践のための他のツールと共に,近日中にweb上で公開される予定である.各種ツールが活用され,組織文化の醸成も含めた多角的な手指衛生戦略を実践して手指衛生の遵守状況を改善するための取り組みが,今後より活性化していくことが期待される.

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© 2024 一般社団法人 日本環境感染学会
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