環境感染
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ジンバブエ共和国のHIV感染とエイズの疫学的特徴
宮崎 元伸
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キーワード: ジンバブエ, エイズ, HIV感染
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1998 年 13 巻 2 号 p. 141-145

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抄録
アフリカ大陸南部に位置するジンバブエでは, 他のアフリカ諸国と同じようにHIV感染とエイズが問題となっている.エイズは男性, 女性ともに報告数は増加し, 男女比は1.2対1と男性がやや優位となっている.年齢別では男性は0から4歳と30から39歳に, 女性は0から4歳と20から29歳に報告数のピークがある.HIV抗体陽性率は妊産婦の12%から42%, 男性労働者の19%, 性感染症患者の8%から60%に認められている.HIV抗体陽性率は感染症の既往者や複数の性交渉相手を持つ者にも高値を呈している.ジンバブエにおけるHIVの感染は異性間性的接触と母子感染により拡大している.保健省は1996年末におけるHIV抗体陽性者を1,400,000人と推計し, 2005年までには合計1,900,000人がエイズで死亡すると推察している.
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© 日本環境感染学会
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