Japanese Journal of Endourology
Online ISSN : 2187-4700
Print ISSN : 2186-1889
ISSN-L : 2186-1889
Endourology
前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺剥離術:110例の成績
川村 研二
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 24 巻 2 号 p. 335-339

詳細
抄録
 前立腺肥大症患者110例に対して経尿道的前立腺剥離術を行った.手術方法は頸部,12時方向は剥離しない不完全剥離を行った後に,TURPで内腺を細切除去した.平均観察期間は12ヵ月,最長観察期間は36ヵ月であった.内腺体積は平均28.4mlであり,平均前立腺切除重量は26.9g,平均手術時間は60分であった.術後のヘモグロビン値の低下は0.3g/dlであった.排尿に関する全てのパラメーターが有意に改善した.前立腺体積は53.2mlから12.1mlと縮小し,PSA値も6.7ng/mlから1.5ng/mlに78%低下した.前部尿道狭窄を10.9%,膀胱頸部狭窄を1.8%に認めた.TUR症候群や輸血等の重篤な合併症は認めなかった.2年間の経過観察においてもTUEBは低侵襲かつ有効な手術法と考えた.
著者関連情報
© 2011 日本泌尿器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top