Japanese Journal of Endourology
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特集2:尿路結石に対する治療戦略
閉塞性腎盂腎炎後の寝たきり患者の上部尿路結石に対する治療戦略
高沢 亮治北山 沙知内田 裕將辻井 俊彦
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2016 年 29 巻 1 号 p. 42-49

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抄録
 寝たきり患者の尿路結石症を治療する機会は今後増加すると予想される.寝たきり患者の尿路結石の特徴は,「多発性」「感染性」であり,閉塞性腎盂腎炎を契機に見つかる場合が多く,治療初期には適切なドレナージと敗血症治療が必要になる.ドレナージ方法の選択にあたっては,その後の治療戦略を見越して腎瘻もしくは尿管ステントを選択することが肝要である.感染をコントロールした後,内視鏡的結石破砕術を駆使して「結石の完全除去complete stone free」をめざす.手術に際しては,修正Valdivia体位で麻酔のリスクを軽減させることが可能である.術後はそれまでの生活リズムを変えて再発予防を試みる.
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© 2016 日本泌尿器内視鏡学会
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