Japanese Journal of Endourology
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腹腔鏡手術
軟性腹腔鏡を用いた腹腔鏡下仙骨腟固定術 : 最適な術野を得る腹腔鏡操作
森山 真吾林 篤正新井 隆司沢田 勇吾黄 鼎文常盤 紫野野村 昌良
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2018 年 31 巻 1 号 p. 94-99

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抄録

 当院の軟性腹腔鏡を用いた腹腔鏡下仙骨腟固定術における, 手術手順毎の最適な術野およびその確保に必要な腹腔鏡操作について検討した. 本来, 視えない腹腔鏡操作を可視化するため, 三次元モデルを作製し, 腹腔鏡本体や先端屈曲角度について調査した. 腹腔鏡操作に注意を要する場面は, S状結腸癒着剥離, 岬角からの腹膜切開, 子宮上部切断, 後壁メッシュ固定, 岬角へのメッシュ固定が考えられ, 各場面における最適と思われる術野と腹腔鏡操作の要点を示した. 三次元モデル上のシミュレーションでは, 腹腔鏡先端屈曲角度はいずれの場面も0-30度程度であることが示唆された. 最適な術野を得るためには, 術式を詳細に把握し, 術者の動きと協調するとともに, 先端屈曲操作も含めた腹腔鏡操作に習熟する必要があると考えられた.

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© 2018 日本泌尿器内視鏡学会
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