2024 年 4 巻 1 号 p. 34-38
救急救命士養成校における心停止症例と内因性疾患の実習授業に,模擬患者・傷病者(SP)を導入した。その結果,シナリオのリアリティが高まり,実際の現場をイメージしたシナリオ想定が可能となった。学生は,言葉遣いやコミュニケーションの方法を工夫し,相手に応じて適切に対応していた。救急救命士養成校におけるSPや関係者役としての参加は,学生のモチベーションやコミュニケーションスキルを高め,学生同士とは異なる雰囲気で実習を行うことができた。今後の課題として,SP役として参加する際,事前に病態についての打ち合わせやフィードバックの時間管理が必要である。