救急救命士ジャーナル
Online ISSN : 2758-8459
Print ISSN : 2436-228X
最新号
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調査・報告
  • 黒﨑 久訓, 野口 佐弥香
    2026 年6 巻3 号 p. 160-166
    発行日: 2026/09/10
    公開日: 2026/09/10
    ジャーナル フリー

    【目的】救急救命士養成課程に在籍するZ世代学生の職業的価値観の実態について検討すること。【方法】全国の救急救命士養成校に在籍する学生を対象に,無記名式のウェブアンケートを用いた横断的観察研究を実施した。【結果】救急救命士養成課程に在籍する学生736名から有効回答を得た。学生は人生において「家族」を優先度が高い事項として位置づけ,仕事には「やりがいと社会貢献」を強く求めていた。働き方や労働環境に関しては,「プライベートとの両立がしやすい環境」と,職場における「良好な人間関係」を強く希求しており,自身のスタンスに関する自己認識では,ルールや役割の遵守を得意とする反面,失敗を恐れずに挑戦することを不得手と感じていた。【結論】学生は,職業に対して,やりがいや社会貢献といった自己決定性の高い動機づけを重視する傾向がある一方で,失敗を恐れる傾向といった現代的な世代特性を有している可能性が示唆された。

調査・報告
  • 丹羽 一晃
    2026 年6 巻3 号 p. 167-173
    発行日: 2026/09/10
    公開日: 2026/09/10
    ジャーナル フリー

    【目的】院内救命士が専任で運営するスキルスラボの教育支援の実態を明らかにする。【方法】2020年4月~2024年3月の設備予約記録776件を後ろ向きに解析し,教育目的使用を抽出した。院内救命士による直接指導の有無,対象職種,指導内容カテゴリー,看護師では部署別の特徴を分析した。【結果】教育目的使用は573件で,直接指導あり380件(66.3%),なし193件(33.7%)であった。職種別の直接指導率は看護師72.3%,コメディカル98.8%,事務職100%,医師0%であった。看護師では一般病棟が最多で,急変対応・挿管介助・12誘導心電図・吸引操作の指導が多かった。【結論】院内救命士によるスキルスラボ運営では,多職種に対してBLSを中心に急変対応,挿管介助,12誘導心電図,吸引操作といった救急救命処置に関連する教育が部署特性に応じて行われている実態が示された。

調査・報告
  • 近藤 和樹
    2026 年6 巻3 号 p. 174-181
    発行日: 2026/09/10
    公開日: 2026/09/10
    ジャーナル フリー

    【目的】消防機関に所属する救急救命士のリアリティショックの構成要素の傾向を明らかにし,教育背景による相違を検討する。【方法】消防機関所属の救急救命士を対象に実施した質問紙調査の回答データを分析し,構成要素を抽出して,免許取得機関別に比較した。【結果】リアリティショックは6つの構成要素が抽出された。「現場実践への適応」や「組織内外の連携」の構成要素において,養成校群は研修所群と比較して平均得点が高値を示す傾向があった。一方,「心理的負担」では両群間に大きな差はみられなかった。【考察】教育課程と現場実践との乖離や,病院前救急特有の多職種連携および消防組織特有の職務環境への適応が影響している可能性が示唆された。【結論】教育背景の違いが職務開始初期に認識されるリアリティショックに関連する可能性が示され,教育課程と現場実践の連続性に配慮した初期支援体制を検討するうえで一定の示唆を与えるものと考える。

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