日本臨床救急医学会雑誌
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調査・報告
若手救急医のためのオンラインでの緊急度判定講習会を開催して
福島 英賢浅井 英樹川井 廉之関 匡彦
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2020 年 23 巻 5 号 p. 696-701

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抄録

背景:救急医には,患者の緊急度を救急隊からの電話,つまり音声情報のみで判断するという技術が求められる。本研究では,オンラインにおける緊急度判定について若手の救急医にいかに指導するかについて講習会を開き,検討した。方法:講習会の内容は,①緊急度判定の講義,②携帯電話を用いたブラインドコミュニケーションの実習,③オンラインでの助言実習とし,講習終了前後にアンケートをとって検証した。結果:計9名(卒後9年未満)が受講した。事前と事後のアンケート結果から,救急搬送における電話での対応が今後「変わると思う」という回答を全員から得ることができ,ある一定の効果を得た。実習の満足度は高い傾向にあったが,緊急度判定の講義の満足度は低い傾向にあった。結語:実習を取り入れた講習会は効果的と考えられた。一方,緊急度判定の理解を深める方法など講習会内容の再考が必要とも考えられた。

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© 2020 日本臨床救急医学会
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