日本臨床救急医学会雑誌
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原著
  • 都能 和俊, 松田 恵治
    原稿種別: 原著
    2022 年 25 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    目的:頭部外傷CT検査における2D画像と3D画像の頭蓋骨骨折に対する診断能および読影時間の比較を行い,それぞれの画像の有用性を検証する。方法:頭部外傷で外傷性頭蓋内出血ありとCTで診断された104症例を対象とした。厚さ2mmのaxial像とcoronal像を2D画像として作成し,VR,SMIP,ray-summationを3D画像として作成した。診療放射線技師3名と放射線科医師1名による読影を行い,2D画像と3D画像の感度,特異度,読影時間,骨折の変位量を算出した。結果:2D画像と比較して3D画像は感度に関しては向上,特異度に関しては個人差が生じたが,診断能に有意差はなかった。2D画像,3D画像で見逃された骨折は変位量が少ない傾向にあったが,同一症例で2D画像と3D画像を使用すれば骨折を見逃すことはなかった。3D画像は2D画像と比較して有意に読影時間が短縮した。結論:2D画像と3D画像で見逃される骨折は異なり,高い診断能を得るには両方の画像を使用する必要がある。

  • 佐々木 広一, 安田 康晴, 二宮 伸治, 山本 弘二, 吉川 孝次, 友安 陽子, 坂口 英児
    原稿種別: 原著
    2022 年 25 巻 1 号 p. 11-20
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    背景:手袋脱着などのアンケート調査では,1回の救急出動で血液汚染など目視できる汚染がある場合などの手袋交換率は99.0%であったが,汚染などがない場合に手袋交換しない者が54.5%であり,間接接触感染に対する感染防止意識を徹底する必要がある。対象と方法:救急救命士6名(うち救急隊員3名)による,内因性CPA,重症外傷,内因性ショックの想定にて,手袋を交換なし,交換3回および一処置ごとの交換の条件で4回ずつ実施,蛍光塗料とブラックライトを使用し汚染伝播を可視化,その面積をデジタル処理し計測した。結果:汚染伝播面積(平均値)は,すべての想定において,手袋交換なし>手袋交換3回>一処置ごと手袋交換であったが,手袋交換3回でも大幅に汚染伝播面積は減少し有効と考えられる。考察:傷病者搬送前,車内収容前,病院搬入前に手袋交換を行うことで汚染伝播範囲を減少させることが可能であり,最低でも3回の手袋交換を推奨する。

  • 古内 加耶, 土手 尚, 渥美 生弘, 菅沼 和樹, 早川 達也
    原稿種別: 原著
    2022 年 25 巻 1 号 p. 21-27
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    目的:聖隷三方原病院における近年のマムシ咬傷症例に関して,症例の背景や抗毒素の使用状況,転帰などを記述しその概要を示した。方法:2006年4月〜2019年3月までに聖隷三方原病院を受診しマムシ咬傷が疑われた症例を対象とし,後ろ向き観察研究を行った。結果:対象症例は108例であった。受傷状況は男性・夏期・上肢の受傷が多かった。78例の抗毒素投与群において,即時型アレルギーと思われる症状を呈した者は7例(9.0%)いたが,補液などの処置で速やかに軽快した。血清病は12例(15.4%)で疑われたが,主症状は蕁麻疹であり,抗ヒスタミン薬の内服や経過観察で軽快した。対照群と比較すると,入院日数は抗毒素投与群で有意に短く,Grade Ⅴに達する症例も抗毒素投与群で少なかった(p<0.05)。患部の腫脹のピークまでの日数,全身症状の有無,creatine kinase値の最大値も抗毒素投与群で有意に改善していた。結論:抗毒素投与による重篤な合併症はみられず,抗毒素投与により,早期退院や重症化予防といった臨床的に望ましい転帰が得られた。

  • 廣瀬 達也, 種田 靖久, 藤田 崚介, 杉山 智紀, 宮下 澪, 蜜田 哲也, 浅野 裕紀, 松村 知洋, 林 秀樹, 吉村 知哲
    原稿種別: 原著
    2022 年 25 巻 1 号 p. 28-34
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    大垣市民病院薬剤部では,災害対応マニュアルを作成している。そこには災害時の初動である災害時連絡網の手順について記載されているが,マニュアルを参照できない状況で被災する可能性もある。今回われわれは,名刺サイズの携帯型災害対応マニュアルを作成し,災害時連絡網訓練にて使用した。改善点を明らかにする目的で,満足度に関するアンケート調査とcustomer satisfaction(CS)分析を行った。調査項目は,使用状況,外観,内容および総合評価とした。利用者の96.2%(51/53名)は携帯型災害対応マニュアルに対する総合評価が高かった。CS分析において,重点改善項目として,「何を(どんな情報を)連絡すべきかわかりやすい」が抽出された(改善度:15.66)。今回作成した携帯型災害対応マニュアルは,利用者の満足度が高く災害時の安否連絡において利用できるものであると考えられる。

調査・報告
  • 矢田 将太, 松浦 裕司, 松本 周, 櫻谷 眞佐子, 山村 仁
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 35-40
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    目的:当院ICUに入室し身体抑制を必要とした患者に対して独自に作成したアセスメントシートを使用し,その有用性を評価することを目的とした。方法:2019年8月〜2020年7月に当院ICUに入院し,身体抑制を行った患者にアセスメントシートを使用し評価を行った。アセスメントシートは11項目設定し,各項目を0〜2点で評価した。自己抜去群と非自己抜去群で各項目を比較検討し,自己抜去の有無で解析をした。結果:ICUで身体抑制を行った患者は149名で,経過中の自己抜去は7例であった。挿管チューブの自己抜去は2例,動脈ラインの自己抜去は4例であった。自己抜去時のGCSの従命動作は1例を除いて6点であった。自己抜去群はアセスメントシートの8項目において,1または2点がついた人の割合が高い傾向であった。結論:アセスメントシートは,自己抜去リスクを評価する手段として有用となり得るが,今後継続的に使用し改善していくことが必要である。

  • 濵田 千枝美, 蓑田 恒平, 三宅 功祐, 眞田 彩華, 石川 成人, 安藤 恒平, 真弓 俊彦
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 41-45
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    わが国においてショック充電中に胸骨圧迫を実施すると充電がキャンセルされるAEDが存在するといわれているが,その実状は不明である。また,無脈性心室頻拍の際にAEDが除細動の適応なしと誤判定した症例も報告されているが,AEDのショック適応基準などのプログラムも不明である。今回,それらを明らかにするためにアンケート調査を行った。 結果:AED製造/ 販売メーカー8社から,AED,半自動式除細動器,AEDモード付きマニュアル除細動器合計44機種の回答を得た。そのうち,ショック充電中に胸骨圧迫により充電がキャンセルされる機種が30機種,充電中も胸骨圧迫が可能な機種は14機種であった。また,無脈性心室頻拍の鑑別は各AED製造企業が独自のプログラムを組んでいることが判明した。 今後,さらなるAEDの機種の改善・開発や適切なAED使用方法の周知や対応により,救命率の向上につながることに期待する。

  • 白子 隆志, 加藤 雅康, 久保田 忍
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 46-52
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    当院は,北アルプスに近い岐阜県飛騨地域の中心都市・高山市に位置し,近年登山人口の増加に伴い山岳救急症例が増加してきた。2015年からの5年間に当院に救急搬送された登山を含む山岳救急症例を対象に傷病者背景,受傷機転,重症度,転帰などを後方視的に調査した。山岳救急症例は112例(外傷:80.4%),目的別では,登山100例(89.3%),その他12例(グライダー遭難・山岳スキー・労災など)であった。搬送方法は,ヘリコプターが85例 (75.9%)〔県警60例・防災12例・ドクヘリ11例・自衛隊2例〕であった。平均年齢57歳,男女比87:25で,外国人が7名であった。登山における救急搬送は7〜9月にもっとも多くみられ,外傷症例は78例(78.0%)で,受傷機転は転落・滑落がもっとも多く48例(61.5%),転倒が29例(37.2%)であった。非外傷症例は22例(登山の22.0%)で,うち高山病が8例 (36.4%)であった。外傷症例では,入院・高次医療機関への転院を要する症例において外傷重症度スコアが上昇し,予測生存率は低下した。山岳救助隊・救急隊・病院の連携促進と緊急対応の啓発活動が重要と考えられた。

  • 片山 拓人, 會田 直史
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 53-56
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    目的:外傷全身CTで,撮影時の上肢位置がDose Length Product(以下,DLPと略す)の値に与える影響を自験例で後方視的調査を行った。方法:2018年10月〜2020年10月の間に,外傷全身CTを行った体重50〜70kgの患者325症例を対象とした。上肢位置を両上肢挙上,片上肢挙上,両上肢下垂でそれぞれのDLPの中央値と平均値を比較した。結果:DLPの値は両上肢挙上,片上肢挙上,両上肢下垂の順に大きくなり,上肢挙上の有無で,DLPの中央値に約25%差が生じた。結論:外傷全身CTにおいて,上肢挙上の有無で場合分けを行うことで,診断参考レベルDiagnostic Reference Level(以下,DRLと略す)の最適化に寄与できることが示唆された。

  • 問田 千晶, 六車 崇, 賀来 典之, 塚原 紘平, 安達 晋吾, 光銭 大裕, 新田 雅彦, 野坂 宜之, 林 卓郎, 松浦 治人, 守谷 ...
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 57-61
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    目的:オンライン型PPMECコース用の教材を作成し,オンライン型PPMECコースの理解・満足度と課題について検証した。方法:オンライン型PPMECコース受講前後のアンケート結果を用いて,新規教材およびオンライン型PPMECコースの理解度と満足度を量的に分析した。完全満足評価群と他評価群の2群比較および多重ロジスティック回帰分析を実施し,オンライン型PPMECコースの満足度に影響する因子を抽出した。結果:オンラン型PPMECコースは少数のインストラクターで多数の受講生に対して実施でき,一定の理解度と満足度を得ていた。完全満足群では教育内容を「十分に理解できている」と回答した受講生の割合が高かった。また,コースの満足度には「小児の評価」および「小児basic airway」の理解度がコース評価に有意に影響していた。結論:オンライン型PPMECコースは受講生の満足度と理解度を得ることにつながっていたが,理解しやすい教育教材への改良などによりコースの質を向上させることが課題である。

  • ―薬剤師と臨床工学技士の連携を目指して―
    小林 洋平, 中川 貴弘, 荒川 昌洋, 森朝 紀文
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 62-70
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    目的:臨床工学技士(Clinical Engineers;以下,CE)の体外循環装置施行時の薬物治療への介入や提案の現状を調査し,薬剤師とCEの連携の必要性を明らかにすることを目的とした。方法:CE 19名にアンケート調査を行い,介入や提案の経験,介入や提案の受け入れ率,また薬剤師との連携への考えなどを調査した。結果:70%近いCEが体外循環装置施行時の薬物治療への介入や提案を経験しており,その介入や提案に対して80%程度以上受け入れられている割合は60%程度であった。また大半のCEは薬物治療への介入時に不安を感じており,薬剤師との連携に対して肯定的な意見を持っていることがわかった。結論:CEと薬剤師の連携は,体外循環装置施行時の薬物治療適正化を行ううえで重要となる可能性が示唆された。

  • 石井 亘, 高階 謙一郎, 山口 了吾, 春里 暁人, 中川 正法
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 71-77
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    COVID-19がパンデミックにある現在,日本においても行政や医療機関がさまざまな対応を行っている。京都府でも同様であり,第4波における病床逼迫時は,自宅療養中のCOVID-19陽性者からの救急要請が増加し,酸素投与などの継続が必要な陽性者に関しても入院受け入れ病床への入院が困難で,COVID-19受け入れ医療機関の救急外来などで入院までの継続観察および治療を行うこともあった。こういった事態は,救急外来の診療を妨げ,救急要請後病院搬送までの滞在時間を延ばす一因や自宅療養死などをきたす一因と考えられるため,京都府では第5波に向けて,継続的な酸素投与などを一時的に行う入院待機ステーションの運用を準備し開始した。第5波の終息に伴いいったん運用は終了となり,実運用日数44日,入所者54名であった。搬入は,準夜帯および夜勤帯で87.0%を占め,病床逼迫時の緊急入院が困難な状況を表していた。また,53/54症例(98.1%)は搬入後24時間以内に搬出できていた。

  • 木庭 雄至
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 78-83
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    救急救命士の多くは消防機関に所属しているが,最近では病院で雇用され,救急外来のタスクシェアを試みている先駆的な施設が多く出現してきた。当院では2011年より看護部で救急救命士を採用し,救急外来で主に看護補助業務を担っていた。救急救命士の有効活用を目的に,2018年に救急業務支援室を新設して救急救命士の所属を変更し,その業務内容を刷新した。現在救急救命士は,主業務を救急搬送とし,院内トリアージ,初療の補助,救急要請電話対応,画像検査時の搬送,院内急変時の応援,救急蘇生勉強会の開催,災害出動など多岐にわたる救急に関連する業務を担っている。当院は,現在病院救急車を積極的に運用し,転院搬送だけでなく,クリニックを含めた紹介元医療機関に赴いた患者収容を開始し,さらに在宅診療中の患者の居宅からの収容も行い,救急患者の搬送件数は飛躍的に増加した。病院前救護の拡充は,消防機関における救急搬送の負担軽減や病病・病診連携に貢献している。また病院前救護から一貫した救急初期診療へのかかわりは,病院救急救命士の医療従事者としてのモチベーションの向上にもつながっている。

症例・事例報告
  • 西村 朋也, 小橋 大輔, 中村 光伸, 高橋 慶彦, 丸山 潤, 佐々木 孝志
    原稿種別: 症例・事例報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 84-88
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    脳梗塞と心筋梗塞が同時に発症するcardio-cerebral infarction(CCI)という病態が報告されている。今回CCIに脾梗塞を合併し,血栓による閉塞症が原因と考えられた症例を経験した。患者は50歳代の女性。左半身麻痺を主訴に救急外来に搬送された。頭部MRIで脳梗塞を認めたが,その後徐脈となり,心電図でⅡ・Ⅲ・aVF誘導にST上昇を認めた。冠動脈造影検査で右冠動脈入口部に99%の血栓像を伴う狭窄を認め心筋梗塞と診断したが,検査中に心室細動が出現し除細動で心拍再開を得た。直後に再度右冠動脈を造影すると血栓像は消失し,その後造影CTで脾梗塞を認めた。一連の塞栓症の原因として血栓の飛散が考えられた。 脳梗塞と心筋梗塞が同時に発症した場合は,CCIという病態を念頭に置き,大動脈解離の否定と血栓による複数臓器の塞栓症を除外する目的に造影CTを施行することが必要である。

  • 久志本 愛莉, 関根 一朗, 辻山 美菜子, 鱶口 清満, 福井 浩之, 山上 浩
    原稿種別: 症例・事例報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 89-93
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    特発性大網梗塞は,急性腹症として救急外来を受診し得る疾患であるが,急性期管理の指針が確立されていない。大網切除術を行う症例もあるが,CTで術前診断がされるようになり入院保存的治療が選択される症例も散見される。若年者に好発し,予後良好な疾患であるが,わが国では外来治療を行った報告はない。症例は44歳,男性。来院2日前から下剤を使用していた。来院4時間前に突然発症の腹痛があり,来院時には臍部に限局する圧痛と右鼠径部腫瘤があった。CTで疼痛部位に一致する大網の限局性脂肪織濃度上昇と,右鼠径ヘルニアがあった。鼠径ヘルニアは嵌頓しておらず,大網捻転を示唆する所見もなかったため,特発性分節性大網梗塞と診断した。下剤の内服中止と鎮痛薬の内服により,外来で保存的治療を行い治癒した。自制範囲内の疼痛で,症状増悪時の緊急受診指示に従える症例では,24〜48時間以内で症状経過を確認する外来保存的治療も選択肢となる。

  • 蜂谷 聡明, 寺島 良, 向坂 文冶, 古賀 貴博, 田中 良男, 南 啓介, 髙松 優香, 太田 圭亮, 明星 康裕
    原稿種別: 症例・事例報告
    2022 年 25 巻 1 号 p. 94-97
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    58歳,男性。卒倒し目撃者により胸骨圧迫を施行された。救急隊接触時,心室細動を認め,心肺蘇生(cardiopulmonary resuscitation;CPR)を継続し卒倒から23分後に当院に搬送された。当院到着時,自己心拍再開していた。緊急冠動脈造影を施行し,冠攣縮性狭心症による心停止と診断した。ICU入室から約2時間後にショックとなった。腹部超音波検査にて腹腔内にecho free spaceを認めたため,胸骨圧迫による腹腔内臓器損傷,出血性ショックと判断した。輸液,輸血で血行動態安定せず,大動脈内バルーン遮断(resuscitative endovascular balloon occlusion of the aorta;REBOA)を施行し血行動態安定した。CTで肝損傷,同部位からの造影剤血管外漏出像を認めたため,経カテーテル動脈塞栓術(transcatheter arterial embolization;TAE)を施行した。以後,血行動態改善し第14病日にICU退室し,第47病日に独歩退院した。胸骨圧迫の合併症による肝損傷に対してもREBOAが有効であった。

編集後記
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