2001 年 4 巻 4 号 p. 438-440
現行の救急救命士制度には幾多の問題点が指摘されているが,その一つに救急救命士教育が挙げられる。救急救命士養成中,就業前,現任中の各々の時期に応じた病院内臨床実習が教育の根幹をなし,さらに症例検討会への参加は救急救命士にとってみずからの症例を改めて今一度学習するまたとない機会となる。われわれは臨床実習,症例検討会とは別に最新医学知識の習得を目的に英文医学書の輪読会を開催しており,本輸読会に積極的に参加している救急救命士にはさらなる自主研鑽の場となっている。向上心旺盛な救急救命士にとって,英文医学書による輪読会は臨床実習,症例検討会に続く次のステップとして教育の一形態となり得ると考えられる。