教育実践学研究
Online ISSN : 2435-9521
Print ISSN : 1344-946X
実践研究報告
学習の足場としての「めあて」に関する研究
「言語活動の充実」を通じた資質・能力の育成
難波 優太朗宮本 浩治
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ジャーナル オープンアクセス

2023 年 25 巻 1 号 p. 27-38

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抄録

本研究の目的は,授業における「めあて」の構築の過程と「めあて」を起点として展開される学習について分析し,「めあて」のあり方を明らかにすることにある.授業の分析,考察を通じて明らかになったことは,「めあて」は教師と学習者とで協同的に「目標設定」・「方略プランニング」を行う過程であるということである.その際,教師は学習の状況に応じて,学習者の学習を焦点化していくことが求められる.また,学習方法として言語活動を位置づけ,学習者の言語活動を誘うことで,主体的・自律的な学習を促進することが明らかになった.ただし,主体的になるからこそ,学習者のパフォーマンスにズレが生じてくるため,教師は学習者の学習活動の結果を,学習者が利用可能な情報に転換し,学習者の評価活動や自己調整活動を促進す ることが必要になる.

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© 2023 日本教育実践学会
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