2025 年 38 巻 1 号 p. 165-167
目的 : ロボット支援下根治的腎摘除術 (RARN) と腹腔鏡下根治的腎摘除術 (LRN) の周術期成績を比較検討する.
対象と方法 : 2019年1月から2024年8月までに当院で施行したRARN 40例とLRN 39例を後方視的に解析した.
結果 : RARN群でLRN群と比較して手術時間 (126分 vs 183分, p<0.01) と気腹時間 (98.5分 vs 155分, p<0.01) が有意に短縮された. 患者背景, 周術期合併症, 出血量に有意差はなかった. 手術材料費 (n=4) はRARN群で, 2万4千円ほど高かった.
結論 : RARNはLRNと比較して手術時間が短縮され, 安全性も同等であった. 人件費他も考慮すると, RARNは有用な選択肢となり得る.