日本食品工学会誌
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原著論文
Bacillus amyloliquefaciensRhizopus cohniiの混合培養系を用いたグルコアミラーゼ生産
佐藤 貴裕福田 翼森田 洋
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2011 年 12 巻 2 号 p. 55-63

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抄録
本論文では,原料に糊化米粉を使用し,糸状菌と細菌を混合培養することで液化工程を省略した液体培養法によるグルコアミラーゼ生産法の構築を目的とした.混合培養を行った結果,グルコアミラーゼ生産糸状菌Rhizopus cohniiの増殖に伴って培養液pHが低下し,α-アミラーゼ生産細菌であるBacillus amyloliquefaciensの増殖が困難であった.一方でB. amyloliquefaciens由来のプロテアーゼがR. cohniiの細胞壁溶解に関与することが明らかとなった.これらの問題に対して,酢酸アンモニウムの添加とそのタイミングが重要であることを見出した.とくにB. amyloliquefaciesを24 h前培養した時点でR. cohnii及び3.84% (w/v)の酢酸アンモニウムを添加することで740 U/mlと高い活性を得ることに成功した.
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© 2011 一般社団法人 日本食品工学会
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