魚病研究
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トラフグの体表に着定した単生類Heterobothium okamotoi の孵化幼生の運命
良永 知義安崎 正芳小川 和夫
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2006 年 41 巻 3 号 p. 113-115

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抄録
水槽での実験感染において, H. okamotoi の幼生はトラフグの鰓だけでなく, 本来の寄生部位でない体表にも着定した。虫体数は, 体表上では3日間で0となったが, 鰓上では12日後に増加していた。実験感染したトラフグの体表からホルマリン処理で虫体を除去した場合, 鰓弁上に虫体の増加は認められなかった。また, 感染トラフグと網で隔てて同居させた未感染トラフグに寄生が確認された。これらより, 体表に着定した虫体は体表を離れた後でも再感染可能であることが明らかとなった。
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© 2006 日本魚病学会
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