2006 年 41 巻 4 号 p. 135-139
N. seriolae の腹腔内感染ではブリの半数致死量は1.1×103CFU/100g体重で, マダイでは3.4×104CFU/100g体重であった。浸漬感染では, ブリのそれは1.2×104CFU/mLであったが, マダイでは1.0×105CFU/mLの浸漬でも死亡はみられなかった。ブリおよびマダイの血清にN. seriolae に対する殺菌活性は認められなかった。N. seriolae の生菌を加えた時, マダイの腎臓食細胞は活性酸素産生量が有意に増加したのに対し, ブリでは増加しなかった。食細胞の活性酸素はN. seriolae 感染防御に重要な一因子である可能性が示された。