魚病研究
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短報
リアルタイムPCRを用いた細菌性冷水病原因菌Flavobacterium psychrophilumのA,B遺伝子型迅速判別法の開発
井上 僚高瀬 智洋
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2019 年 54 巻 3 号 p. 58-60

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抄録

細菌性冷水病の原因菌であるFlavobacterium psychrophilumは,Peptidyl-prolyl cis-trans isomerase C(PPIC)遺伝子の多型によってA型およびB型の二つの遺伝子型に分けられる。この判別には,多型を含むPPIC部分領域をPCRにより増幅し,制限酵素断片長多型で判別する方法(PCR-RFLP)が現在主に用いられている。しかし,PCR-RFLPには煩雑な作業と長い時間を要するため,今回TaqManプローブ法による遺伝子型判別法を開発した。本法を用いて冷水病菌の遺伝子型判別を行った結果,PCR-RFLPによる結果と一致した。本法は従来法と比較し,大幅に時間を短縮できる。

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© 2019 日本魚病学会
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