魚病研究
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殖養クルマエビの鰓黒病起因真菌に関する研究―II.
BG-Fusariumに関する2・3の知見
畑井 喜司雄江草 周三
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1978 年 12 巻 4 号 p. 225-231

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抄録

 1. 10~30℃に保存されたBG-Fusariumの分生子は140日後でもほとんど滅少せず生残した。5℃および37℃に保存した場合,5℃では海水中で140日後に,蒸留水中で70日後に検出不能となり,37℃ではそれぞれ105日後,21日後に検出不能となった。2. BG-FusariumはNaCI 0~0.5%加サブロー寒天平板上で最良の発育を示し,10%添加まで発育がみられた。またpH 4以上で良好な発育を示した。3. 供試したBG-Fusariumはすべてシクロヘキシミド耐性であったが,陸上由来のF.solaniにも耐性株がみられた。マラカイトグリーンは6.3μg/mlの濃度でその発育を抑制した。4. BG-Fusariumは成分濃度6.2ppmの塩素化イソシヌヌル酸溶液に10分間浸潰させることにより死滅した。

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