抄録
1, 養殖中のアマゴ,ヤマメ,カワマスに発生したせっそう病およびニジマスに発生したビブリオ病に対して,PAは10~40 mg/kg/日,5~11日間の混餌投与により治療効果を有することが認められた。2. 養殖中のウナギに発生したパラコロ病および鰭赤病に対して,PAは7.5~20 mg/kg/日,5~7日間の混餌投与により治療効果を有することが認められた。3. 試験に用いた魚種のいづれにおいても,PAに起因する異常魚の発生は認められなかった。4. 以上からPAはサケ科魚類およびウナギの細菌感染症に対して有効な治療薬であり,その使用法としては10~20mg/kg/日,1日1回,5~7日間の混餌投与が適当と考えられる。