魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
ピロミド酸に関する魚病化学療法的研究―II
サケ科魚類およびウナギの細菌感染症に対する野外治療効果
田代 文男森川 進本西 晃三城 勇木村 紀彦井上 潔野村 哲一牛山 宗弘城 泰彦林 不二雄国峰 一声
著者情報
ジャーナル フリー

1979 年 14 巻 2 号 p. 93-101

詳細
抄録
 1, 養殖中のアマゴ,ヤマメ,カワマスに発生したせっそう病およびニジマスに発生したビブリオ病に対して,PAは10~40 mg/kg/日,5~11日間の混餌投与により治療効果を有することが認められた。2. 養殖中のウナギに発生したパラコロ病および鰭赤病に対して,PAは7.5~20 mg/kg/日,5~7日間の混餌投与により治療効果を有することが認められた。3. 試験に用いた魚種のいづれにおいても,PAに起因する異常魚の発生は認められなかった。4. 以上からPAはサケ科魚類およびウナギの細菌感染症に対して有効な治療薬であり,その使用法としては10~20mg/kg/日,1日1回,5~7日間の混餌投与が適当と考えられる。
著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事
feedback
Top