魚病研究
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Pasteurella piscicidaで免疫したハマチの血清中における沈降抗体の検出と特性
福田 穣楠田 理一
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1982 年 17 巻 2 号 p. 125-127

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抄録

 体重1,000g前後のハマチ未成魚をP.piscicida不活化菌体で免疫したところ,菌体に対する高い凝集抗体価が認められなかったにもかかわらず菌体粗LPSと反応する沈降抗体を検出することができた。この沈降抗体がLPSと反応して形成する特異沈降線はAIEでβ-グロブリン域に出現したまた,沈降抗体活性のゲル濾過における挙動から,ハマチ未成魚の沈降抗体はマクログロブリンに属することがあきらかとなった。以上のことから,ハマチ未成魚の産生する沈降抗体は稚魚の凝集抗体と生化学的によく一致した。

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