魚病研究
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テラピアのシュードモナス症の病理組織学的研究
宮崎 照雄窪田 三朗宮下 敏夫
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1984 年 19 巻 3 号 p. 161-166

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抄録

 養殖テラピアSarotherodon niloticus のPseudomonas fluorescens 感染症を病理組織学的に検討した。病魚は外見的に眼球突出と体色黒化を示し, 内蔵諸器官に白点または腫瘤様病巣が現れていた。病理組織学的には, 突出した眼球の眼窩脂肪織に化膿病巣か肉芽腫病巣がみられた。脾臓の腫瘤病巣は膿瘍から成り, 脾臓, 肝臓, 腎臓, 鰓の白点様病巣は炎症性細胞浸潤を伴う巣状壊死病巣か肉芽腫病巣であった。病理細菌は化膿病巣や壊死巣では食菌を受けることなく増殖し, 肉芽腫内では減数, 消滅していた。

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