1986 年 21 巻 3 号 p. 145-150
実験室で人工孵化させ, 他の魚と隔離して飼育した10日令と60日令のコイを取り上げ, それぞれ連続切片標本をを作成し, R. thelohani(rodlet cells)の有無を調べた。10日令魚には検出されなかった。しかし, 60日令魚では入鰓動脈および動脈球に遠い腹大動脈中に散在していた。さらに, 動脈球に近いところでは動脈の内皮付近に集り,動脈球においては組織内部に存在していた。しかし, 供試5尾中1尾においては動脈球組織内には認められず, 腹大動脈の外膜に見出された。