魚病研究
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伝染性造血器壊死症(IHN):人為感染させたニジマス稚魚の魚体内,水中および糞中ウイルス量の変動
西村 定一石田 芳朗山本 章三福田 頴穂岡本 信明佐野 徳夫
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1988 年 23 巻 1 号 p. 13-17

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抄録

 IHN人為感染ニジマス稚魚の魚体内,飼育水中および糞中ウイルス量を経時的に調べた。105.1TCID50/mlにIHNウイルス長野株を含んだ飼育水中に魚を1時間浸漬して感染させ,13±1℃の流水で飼育したところ,へい死は5日目から始まり,7日目に日間へい死数は最大となり,最終へい死率は97%となった。魚体内ウイルスは1日目から検出され始め,3日目以降,検出されない個体はなくなり,4日目以降には高いウイルス力価を示した。飼育水中ウイルスは2日目から9日目まで検出され,4日目に最大値103.8TCID50/mlとなった。7日目まで採集した糞中にウイルスが検出されたのは4日目のみであり,またその力価は低かった。

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© 日本魚病学会
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