種苗生産過程にある健康なヒラメ仔稚魚の消化管内細菌叢について調べた。ZoBell2216e培地に出現する1尾当りの菌数は成長とともに増加し, 10~14mmになると安定して105CFUとなった。さらに成長すると104CFUに減少した。この減少は, 餌がワムシやブライン・シュリンプ(108CFU/g)から配合飼料(105CFU/g)にかわったためと考えられた。消化管内細菌叢はVibrioとPseudomonasが優占し, Moraxella, CytophagaおよびAlcaligenesなどが含まれていた。とくにV. alginolyticusが高頻度に検出されたが, 検査魚群に異常な斃死はみられなかった。