抄録
Edwardsiella tardaのシデロフォア産生能について, クロムアズロルS(CAS)検定法により検討した。基礎培地にはイーグルMEMを改変して用い, 培地からの除鉄にはクロロフォルム-8-ヒドロキシキノリン摘出によった。この培地にCAS試薬を加えた平板において, 供試したすべてのE.tardaで鉄キレート力の弱いシデロフォアの産生が確認できた。一方, 病原性株2株と非病原性株2株のシデロフォアを高圧ろ紙電気泳動により調べたところ, pH5.6でのH2PO4に対する移動度はいずれも-0.05であり, 差異は認められなかった。