抄録
1993年5月, 鹿児島県で中国海南島から輸入したカンパチ稚魚が大量斃死した. 6月にはほぼ終息したが, 累積斃死率は80%を越える場合もあった. 病魚は口や鰓蓋を開けて斃死するのが特徴であった. 解剖の結果, 鰓に大量の虫卵が集積していて, 入鰓動脈や心臓などからParadeontacylix grandispinusとP. kampachiが回収された. 病魚全てに共通する病原体は, 他に認められなかったので, 斃死原因を血管内吸虫の感染と診断した. 中国で既に感染していたかどうかの特定はできなかった.