魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
Vibrio (Listonella) anguillarum の菌体外溶血毒素の精製およびその特性の予備的検討
野村 節三河原 栄二郎岸田 佳則加藤 良明
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 33 巻 4 号 p. 451-452

詳細
抄録

 Vibrio anguillarum の生産する2種の菌体外溶血毒素を培養上清から塩析法, イオン交換法およびゲル濾過法によって精製した。 本毒素は100℃でも安定で, 低温での失活毒素はフェノールによって回復した。 α-溶血毒素のサブユニットの分子量は79,60,21 KDa,β-溶血毒素のそれは50 KDa であった。 α-溶血毒素は糖質とリン酸を含み, 鉄イオンや酸性ホスファターゼなどによってもある程度阻害され, 耐熱性の酸性物質であることが示唆された。 また, 両毒素の魚類に対する溶血性と致死毒性が確認された。

著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top