魚病研究
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炎症性好中球と末梢血好中球の生体防御活性の比較
松山 知正飯田 貴次
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1999 年 34 巻 1 号 p. 45-46

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抄録
 コイおよびテラピアの鰾内に大腸菌死菌を接種し, 24時間後に末梢血好中球と鰾内浸出好中球(炎症性好中球)を分離し, 遊走能, 貪食能, 活性酸素産生能について測定したところ, 両魚種の結果はほぼ同じ傾向であった。すなわち, 遊走能および活性酸素産生能については有意な差は見られなかったが, 貪食能については炎症性好中球が有意に高い値を示した。これらの結果から炎症部に浸出した好中球は貪食能がさらに活性化されており, 末梢血中の好中球より成熟していると考えられた。
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© 日本魚病学会
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