抄録
Flavobacterium columnare の実験感染がウナギの lgM 産生能に及ぼす影響について検討した結果, 血清総 lgM 量, 血清総タンパク質量に占める血清総 lgM 量の割合および lgM 産生細胞数が有意に減少した。 また, 当菌の主要病原因子と推定される菌体外産生物(ECP)を腹腔内接種した場合でも, ウナギの lgM 産生能は低下した。 ECP は, in vitro においてもウナギリンパ球に対して細胞毒性を示したことから, ECP がウナギの lgM 産生能の低下に重要な役割を果たしていると考えられた。