抄録
水カビ病罹病ヤマメおよびニジマスの患部から47株の細菌が分離され, その中の5株が Saprolegnia parasitica H2 および S.salmonis NJM 9851 の発育を抑制した。5株は Alteromonas, Pseudomonas および Aeromonas 属の細菌に同定された。培地の違いによるミズカビ発育抑制を検討した結果, 細菌は BHI および HI 寒天培地で培養された時に強い抗真菌効果を発現した。水カビ病罹病魚の患部にミズカビの発育を抑制する細菌が存在した為, 今後, バイオコントロールの可能性が示唆された。